昨今の低金利を活かして住宅ローンを組んでマイホームを購入する人は少なくありませんが、住宅ローンを利用するということはお金を借りることであり、毎月の一定額の支払いが求められます。では仮に返済が遅れると、どのようなことが起こるのでしょうか。
住宅ローンが払えなくなる理由は無理な返済計画
住宅ローンの返済が遅れる理由はいくつかありますが、大元を見ると収入に対して過大な返済を設定していることがほとんどです。借り入れ当初から無理な返済計画を組んでいたり、返済中に何らかの理由で収入が減少して返済金額が過大になると、返済が遅れやすくなります。
返済負担率の上限まで借り入れをすると、ちょっとした環境の変化で借りてしまうことで支払いが苦しくなってしまうことが多いです。
余裕を持った借り入れと返済計画は大前提
返済負担率の上限まで借り入れをしてしまうと、何らかの理由で収入が減少したときのやり繰りが難しくなります。
住宅ローンを借りるときには、余裕を持った返済計画を立てるのは大前提です。また、ライフスタイルの変化にも備える必要があります。
ローン返済が遅れるとどうなる?
余裕のある返済計画や収入減に備えていても、住宅ローンの返済が遅れてしまうことがあります。返済が遅れると、住宅ローンのある不動産はどうなるのでしょうか。
まずはローンの借り入れをしている金融機関から督促状・催告書が届きます。これを過ぎるとローン契約者に代わって保証会社に対して残債が一括請求されたうえで保証会社が返済を代行して、保証会社が住宅ローンの利用者に対して競売の申し立てをします。
返済の遅延から競売までには時間がある
住宅ローンの返済が遅れると、最終的にはローンが遅れった物件は競売対象となります。
ただし、返済が遅れってもすぐに競売にかけられるわけではなく、督促から競売にかけられるまでには半年程度の時間の猶予があることがほとんど。ローンの返済が厳しくなったり遅れるようなら、すぐに金融機関に相談しましょう。
住宅ローンを払えないときの対処法
競売の売却価格は市場価格の6割から7割程度と不利な価格になるだけではなく、個人信用情報にもその競売があった事実が記録されてその後の借り入れの大きなマイナスになるなど、融資を受ける人にとって大きなダメージとなります。
長期間住宅ローンの返済が遅れると、前述の通りローン対象の物件は競売対象となり、最終的には自分の手を離れて売却されてしまいます。競売にかけられるような事態になる前に、何らかの対策を講じるべきです。基本的にはローンの借り入れをしている金融機関に相談するべきですが、同時にローンの借り換えも有力な選択肢となります。
住宅ローンの借り換えを検討しよう
返済が負担になりそうになったら、より低金利ローンに借り換えることで、返済額を減らしたり返済期間を引き延ばすことができます。
ただし、ローンの借り換えで返済額を減額したり返済期間を延長することは元金の返済を先送りすることであり、最終的な総支払額が増える点は注意が必要です。
何よりも返済を遅らせないことが重要
住宅ローンの返済が遅れると、ローンの融資側と借り入れ側のどちらにも大きなデメリットが生じます。特に一定期間返済が遅れると、ローンを組んでいる物件が競売の対象になるなど、実生活への影響も無視できません。
住宅ローンの借り入れをするときには、余裕のある返済ができることを最優先に、返済が負担になったときには借り換えも検討するなど、返済を遅らせないことを重視したローンの利用が欠かせません。