内覧を受ける際に気を付けること

不動産売買に欠かせない物件の内覧。内覧で買主がどのような印象を受けるかによって「売買の成否が決まる」と言っても過言ではありません。仮に内覧時点で内覧者が不安を覚えたら、売買成立はおぼつかなくなります。

内覧を成功させるために当日までに済ませておくべきことや、当日の対応のポイントなど、家売却時の内覧を成功させるポイントについてみてみましょう。

内覧準備のポイント

住んでいる家を売るときには、買主による内覧準備を怠ると「生活感」が伝わり、内覧者の購入意欲を減らす可能性があります。では、内覧までにどのような準備をすればいいのでしょうか?

「スケジュール調整」を柔軟にして内覧数と成約率を上げる

内覧を1回逃すことは、売れるチャンスを1回逃すことと同じです。貴重な1回を逃さないために、できるだけ相手の都合に合わせて日程を決めましょう。このとき、内覧予定はできるだけ日中の時間帯を調整するのがおすすめです。

内覧者にとっては長期間住む家を選ぶわけですから「天気がいい日はどこまで日が入るのか?」など不安があります。夜中や悪天候時の内覧では、日当たりに関しての不安が解消されず売却につながりにくいリスクがあります。

定期的な「掃除」で印象をアップ

築年数が古い家でも、室内がキレイであれば売れやすくなります。売却を成功させたいなら、内覧前の掃除は欠かせません。

「誰も使っていない綺麗に整理された家」を内覧するのと、「生活感のある家」を内覧するのとでは、内覧者が抱く印象を大きく違います。内覧者がよく目にする部分だけでも、定期的に掃除して綺麗にしておくことをオススメします。

「臭い対策」も忘れずに

自分では気にならない臭いでも、内覧ではじめて来る人は臭いが気になることは珍しくありません。玄関を開けた瞬間に「なにか臭う」と思われてしまうと、その時点でもう悪印象を与えてしまいます。特に、タバコを吸っている方やペットを飼っている方は臭い対策が絶対に必要です。

消臭はカーペットやソファに除菌消臭スプレー、カーテンやソファーカバーなどの丸洗いも効果的です。さらに壁や家具の拭き掃除や、エアコンのフィルター洗浄をするなど、臭いの原因になりそうなものは事前に対策をしましょう。

内覧当日に意識すべきポイント

内覧者はあくまで「お客様」であることを忘れず、敬意をもって対応することが大切です。内覧者の視点から、売主が意識するべきポイントを見てみましょう。

部屋を明るく、空調も快適なレベルに調整する

明るい家はそれだけで好印象につながるので、部屋を明るくすることは重要なポイントの一つ。部屋の明るさを確保するために、当日は家中の照明を点けて、カーテンも全開にしておきましょう。照明は光量の大きいLEDに交換するのも効果的。ムードを演出するよりも、部屋が明るいほうがよほど好印象です。

また、普段の生活では節電を意識していても、内覧時は空調で快適な室温をキープしましょう。室温だけではなく、湿気も確認することが大切です。乾燥が気になる時期には加湿器を付けておくなどして、室温も湿度も快適にします。空気清浄機を持っている方は、稼働させておくのもおすすめです。

当日は買主視点から物件の長所を説明する

内覧のときには、内覧時に広告やネットで調べてもわからない情報を伝えることで、その物件の魅力を伝えやすくなります。特に、住んでいるから知れる付近の情報を提供すると、喜んでもらえます。

「安くて品揃えが良いスーパーが近くにある」「近くの公園は空いていて遊びやすい」「夏は窓から花火大会の花火が見える」「近くの川は桜並木がきれい」など、なにげない情報で構いません。また、騒音やご近所付き合いを気にする方も少なくない昨今、プライバシーを害さない程度の情報を伝えるのも効果的です。

家売却の内覧で絶対にやってはいけないこと

不動産売買では、買主が「買わされる」ではなく、「買いたい」と思ってもらうことが売却を成功させるためのポイントです。売主の積極的なアピールは、時と場合によってはマイナスになるリスクがあります。この点を踏まえて、内覧のときのNGな行為を見てみましょう。

積極的なアピールは控える

内覧中に聞かれてもいないことを話したり、内覧者にずっと付いて案内したりするのはよくありません。簡単な家の説明以外は、質問されことに対して答える程度が望ましいです。

また、売主が付きっきりだと、内覧者は部屋をじっくりチェックしにくくなるので嫌がられます。適度に距離を置きながら、丁寧に接するようにしましょう。

売買に関して不確実なことを伝えない

不動産会社の担当者がいない間に、売主と買主の間で直接契約条件について相談をするのは、取引のトラブルの原因となるリスクは小さくありません。

下手に口約束をするとそれが原因でトラブルにつながり、契約決裂になることもあるので内覧時の条件交渉は、必ず不動産会社を介してするようにしましょう。

まずは自宅の片づけと不動産会社を見つけることからはじめる

内覧のポイントは、部屋をどれだけ魅力的に見せるかにかかっています。場合によっては、トランクルームに荷物を預けたり、ハウスクリーニングに依頼したりと、コストをかける価値があります。

内覧のより詳しい対応や売れない原因、売るための対策は、信頼できる不動産会社に相談しましょう。まずは、力になってくれる不動産会社を見つけることからはじめてみてください。