賃貸や売買で避けて通れない内見は、契約前に物件へ実際に足を運んで状態をチェックする大事なイベントです。
どうしても短時間になる内見だからこそ、無駄なく抜けなくポイントを確認することが重要な内見のツボを抑えておくことが内覧者への売り込みにつながるのです。売却を成功させるために欠かせない、内覧のときの物件や周辺環境のチェックポイントを知っておきましょう。
物件の実際の状況を確認する「内見」
不動産情報サイトや不動産会社で物件情報を見ていて、気になる物件があっても、即契約とはならず、必ずといっていいほど内見が挟まります。内見とは、実際にその物件を見て、細かく物件をチェックする作業です。
売主都合で内見を拒否することもできますが、基本的には内見の機会を設けていることが多く、内見できずにそのまま契約、となることは少ないでしょう。売主・買主の双方にとって、内見は不動産売買の重大な節目となるのです。
内見者が回るのは数件が限度であることを意識する
移動時間を含めた1件あたりの内見所要時間は1時間ほどと考えると、内見希望者が物理的に見て回れる物件数は一日あたり数件が限度と考えられます。
売主はこの点を踏まえて、内見者にピンポイントで魅力をアピールすることで、物件の売却に成功する期待が高まります。
内見で注目されるチェックポイント【建物編】
物件の内見では、さまざまな角度からチェックの対象となります。特に日当たり・間取りと広さ、設備が注目されます。
内見に対応するときには、限られた時間であることを意識して、ピンポイントに対応することで魅力のアピールにつながります。
日当たり・間取りは十分か
内見で最初に注目を集めるのが、日当たりと間取り・広さです。日当たりは図面でもおおよその部屋の向きはわかりますが、時間ごとの日差しの量やその明るさは実際に確認しないとなかなかわからないポイントです。
日当たりと同様に注目されるのが、間取りです。内見時点は家財道具一式を設置していないので、実際に使える空間よりも広く感じがち。内見時の体感スペースと実際の居住スペースとのイメージ誤差を軽減するサポートを提供できれば、より魅力をアピールしやすくなります。
各種設備に問題はないか
視覚(間取りなど)や聴覚(騒音など)ばかりが注目されがちな内見ですが、臭いも無視できないポイント。下水や浄化槽など水回りが原因の臭いのほか、タバコの臭いは大きなマイナスポイントになります。臭いはルームクリーニングでかなり解消できるものの、内見前にできる限りの対策をしておくことがおすすめです。
また、意外なマイナスポイントとなるのが飲食店。たとえば中華料理屋やインド料理屋、焼き肉屋などが周辺にあると一年を通して強い臭いがすることがあります。もし、飲食店が入っている物件ならお店の営業時間に内見しておきましょう。
電波状況は良好か
最近の注目されやすいポイントの一つとなるのが、物件構造や周囲の建物との位置関係によっても影響を受けやすい電波状況です。電波の入り具合はチェックされるので、電波がつながりにくい箇所であれば、携帯キャリアに相談してホームアンテナの導入も検討してみましょう。
内見で注目されるチェックポイント【周辺環境編】
物件の良し悪しを左右するのは建物だけではなく、周辺環境が充実して整っているかどうかも大事な基準の一つです。内見時点ではどうしようもありませんが、事前にメリット・デメリットの説明ができれば好印象が期待できます。
立地や利便性は不満がないか
普段の生活に欠かせないコンビニやスーパーとの位置関係は、物件の魅力を大いに高めてくれます。最寄り駅までの徒歩所要時間も重要ですが、自転車や自家用車、バスが必要であれば、それらのアクセスや周辺の駐輪・駐車場の空き状況も把握しておきましょう。
住民トラブルは感じられないか
初見だからこそ足りない情報のフォローは、とても重要です。特に、住民トラブルの有無は気になるポイントの一つ。そんな時に役立つのが、エントランスや地域ごとに設置されている掲示板。一般的な注意書きならともかく、具体的な内容だったら要注意です。
治安レベルは安定しているか
物件までの移動中はついつい図面とにらめっこしがちですが、治安レベルも重要なポイント。特に夜間の治安は最近されるポイントの一つなので、昼間との違いを説明できるとベターです。また、近隣道路の交通量や警察や消防、救急病院の有無もポイント。
ポイントを抑えれば高値売却も夢ではない
物件選びの分岐点となる内見は、ちょっとした点に注意することで内見希望者に与える印象を大きく左右します。内見のときに注目されるポイントを把握して対応することで、物件の魅力をアピールしましょう。